◆カワガラス
カワガラス ずんぐりした体形で尾も短く、全身こげ茶色である。ムクドリより小さめで、全長約22cm。水生昆虫が主食で、トビケラ、カワゲラなどのほか小魚も食べる。
渓流で生活して、水を離れることはない。足に水かきはないが、水面をまるで滑るように泳ぎ、浅い流れに潜って水底を歩くこともできる。丸い頭とずんぐりした体は、羽毛が密生していて水にぬれにくく、また潜ったとき、流れの抵抗を受けにくい。
水面近くをビッビッと鳴きながら岩から岩へ一直線に低く飛ぶ。短い翼で一生懸命はばたいて飛ぶ姿や、岩の上に短い尾羽根をちょこんと立てて止まるしぐさはなんとなくこっけいで、愛嬌がある。
早春、山ではまだ雪深い2月頃から滝の裏側や橋の下の隙間にミズゴケを使って巣作りを始め、他の鳥が繁殖期に入る5月にはヒナは親と見分けがつかないほど大きくなっている。






◆カワセミ
カワセミ 頭や翼は緑色、背は鮮かなコバルト色で腹は赤褐色。体の割に頭が大きく、くちばしも太くて長いが、尾は短いから全体に尻すぼみの感じ。スズメよりは大きく、全長約17cm。川魚が主食で、カエル、エビ、ザリガニ、水生昆虫なども食べる。
川ではヤマセミより下流に棲息する。頭でっかちでくちばしが体長の4分の1近くある。そのアンバランスさがかわいい。
水辺のヨシや杭にちょんととまって厳しい目で小魚を狙う。水面近くをチィーと鋭い声で鳴きながら青い矢のように飛ぶ。巣は赤土の土手に横穴を掘って作る。
獲物のめぼしがつくと勢いよくダイビングし、くわえた魚をとまり場にたたきつけ、弱らせてからぐっと丸呑みする。ときに華麗なホバリング(空中停飛)をみせてくれる。
体の上面のブルーと下面のオレンジ色の取り合わせが何とも美しい水辺の青い宝石は、バードウォッチャーのアイドル的存在である。






◆キセキレイ
キセキレイ スマートな体で尾は長い。背は灰色、翼は黒っぽく腹は黄色いが、冬羽では腹は白っぽくなる。水に入るため小鳥にしては足も指も長い。スズメより大きく、全長約20cm。カワゲラ、ゲンゴロウ、シャクトリガなどの幼虫、ハエ、バッタ、アリ、ハチ、クモなどを食べる。
立ち止まるとセキレイの特徴であるシリフリ、というよりは体全体を上下にゆする動作を繰り返す。よく見ると足を軸にして体全体を上下にゆすっている。しかし頭は少しもゆれない。
飛び立つとチチン、チチンと鳴きながら波形を描いて飛ぶ。3月末頃から屋根の上などに止まってチチチチとかヂヂヂヂッという声でさえずる。そして岩壁や石垣の間、屋根の隙間などにコケを多く使った巣を作る。
産卵期は4〜8月、卵数は4〜6個、抱卵日数は11〜14日ほど、巣立ちまでの日数は11〜14日ほどである。






◆セグロセキレイ
セグロセキレイ 頭、背、のどが黒く、腹は白い。尾は長い。スズメより大きく、全長約21cm。カワゲラ、トビケラ、ゴミムシ、ミズスマシ、ヒメコガネ、カガンボなどの昆虫を食べる。
尻をふりながら水辺を歩きまわり餌をとる。ジジー、ジジーと鳴きながら波形を描いて飛ぶが、この時、黒い背と白い翼のコントラストが見事に美しい。
3月にはつがいで縄張りを持って繁殖に入り、石垣の隙間、人家の隙間に巣を作り、オスは石の上や屋根に止まってジジージョイ、ジョイ、ジョイとさえずる。
縄張り性が強く、他のセキレイ類同様、車のフェンダーミラーに写った自分の姿を攻撃する。冬に渡ってくるハクセキレイとよく似ているが、ハクセキレイは白い顔に黒い線、セグロセキレイは黒い顔に白い眉がある。
体の色が白と黒のセキレイの仲間は世界中に多いが、本種は日本特産で、北海道から九州まで留鳥として普通に棲息している。






◆ヤマセミ
ヤマセミ 頭と背は白黒のまだら模様で特にたっぷりある頭の飾羽はよく目立つ。腹は白いがオスの胸に茶色の帯がある。くちばしは太くて長い。ハトより大きく、全長約38cm。渓流や湖沼にすむイワナ、ヤマメ、ウグイなどの川魚を主に食べる。
ヤマセミは、カワセミの仲間で色と大きさはまるで違うがスタイルはよく似ている。大きな頭と太くて長いくちばしを持っていて、カワセミのような鮮やかな色彩ではないものの、白と黒の鹿の子模様が美しい鳥である。
山間部を流れる大きな川にはたいてい棲んでいて、一直線状に飛んでキャラッキャラッといった声で鳴く。
崖や川岸の土の部分に横穴を掘って、その中に卵を産む。水面に張り出した木の横枝などにとまって川面を見下ろし、魚を見つけると急降下して水中に飛び込み、大きなくちばしで捕まえる。
やはりこの鳥は山奥の渓流、青い水をいっぱいに湛えた大きなふちがよく似合う。






◆ウグイス
ウグイス 背は暗緑褐色で腹は汚白色である。白っぽい眉がはっきりしている。尾は長めである。スズメとほぼ同じ大きさで、全長約15.5cm。ゴミムシ、コメツキ、コガネムシ、サシバエ、アリ、ヤガ、シャクトリガの幼虫などの昆虫類を食べる。
繁殖期の棲息環境の条件は、林の下生えにササが密生していることである。ササやぶさえあれば、木が全くないところでも棲息する。
ホーホケキョと声高らかに鳴く声はみんなに親しまれ、美しい声の形容に使われる。法、法華経と聞きなされる。このさえずりは、主に繁殖期の求愛や縄張りを示す鳴き声である。冬の鳴き声を笹鳴きといい、チエッチエッという声に春のきらびやかさは感じない。
尾をふるようにパッパッと体の向きを変えて軽やかに動き回る。体はいつも水平にしている。野山に餌がなくなる晩秋、餌台を作って熟柿を置くと毎日やってくる。






◆カワラヒワ
カワラヒワ 全体に褐色がかった緑色で、翼と尾にはっきりした黄色の斑紋があり飛ぶ時はよく目立つ。くちばしは肉色で太く、尾は魚の尾形をしている。スズメと同じ大きさで全長約14.5cm。
マツ、モミ、ネムノキの種子、イネ科、タデ科などの雑草やヒマワリの種、イネの落ち穂の他、クモ類や昆虫の卵、幼虫を食べる。
群れで行動して、キリリコロロと木琴を叩くように鳴き、繁殖期にはチュンチュンビーンとさえずる。オスがメスに求愛給餌しているのが見られる。巣は枝の茂みに作られ、細根や枯れ枝が材料で椀系をしている。
冬には数十羽から数百羽の群れで水田や河原に下りているのを見ることがある。いっせいに飛び立つのを見ると、スズメよりはずっとまとまった群れ行動をする。
文献を読むと、子育てが終わると河原に集まり、群れで生活し、傷ついた羽から新しい羽へと換羽するとある。名前の由来が河原からというのがわかる。






◆キジ
キジ オスは顔が赤く全体に緑色で、メスは黄褐色で、ともにまっすぐで長い尾を持つニワトリほどの大きさの鳥である。全長オス約80cm、メス約60cm。雑草の種、木の実、雑穀などのほか、草や木の芽、葉などの植物質が主食で昆虫も食べる。
春先からオスは倒木や石の上などの上でケンケーンとよく鳴いて羽ばたく。巣は地上のへこみに作るが、抱卵中のメスは近づいても飛び立たない。
走るときは長い尾を斜めに高く上げてかなり速く走り、飛ぶときはまっすぐ上に飛び上がってから水平飛行に移る。体が大きいことと飛ぶときのこの習性のためにハンターに狙われやすい。
日本の国鳥であるキジが鉄砲で命を狙われるのは、キジが鳥の中では少数派の一夫多妻の鳥で、少々オスのキジをとってもそのあたりに最低1羽残っていれば、十分に種族が守っていけるからだそうである。
狩猟鳥であり、また人工増殖が可能なので、多数の放鳥が行われている。






◆コヨシキリ
コヨシキリ 背はうす茶色で腹は白色である。白い眉斑の上に黒線があり、眉斑がはっきりみえる。スズメより少し小さく、全長約13cm。草地の昆虫を食べる。
背の高い草の先にとまって口を空に向けてせわしなくさえずる。ウスリー、アムール、サハリン、中国北部、日本などで繁殖し、冬は南へ渡る。日本には夏鳥として渡来し、北海道、本州、九州で繁殖する。
コヨシキリはオオヨシキリのようにアシ原で見られることもある一方、乾いた草原にも多い。ススキの生えているところに多く見られる。
低木の枝や草の茎に、イネ科植物の茎や葉などでコップ形の巣を作る。産卵期は6〜8月、卵数は4〜6個である。
ピッピッピッ、ピッピッ、ピィピィ、ジジ、ピィピィなど金属的な高い細かな音を組み合わせてさえずる。地鳴きはジュジュとかジジという声である。オオヨシキリよりはるかに美声である。






◆セッカ
セッカ 冬羽では背は黄褐色で黒い縦の斑点がぼたぼたとあって、腹は淡色である。尾は長めで先端は白色である。夏羽では全体に赤味が増す。
スズメより小さく、全長約12.5cm。ゴミムシ、イナゴ、カメムシ、シャクトリガ、メイガの幼虫など主に昆虫を食べる。
イネ科植物のイトススキ、チガヤの草原を好むので、そんな草原に行けばたいてい会える。ヒッヒッヒッと鳴きながら空へ上り、チャッチャッチャッと鳴いて降りてくる。繁殖期にオスは、さえずり飛翔を繰り返し縄張りを宣言する。
イネ科の葉をクモの糸でつづり、中にチガヤの穂を敷いた巣を作り、メスを呼ぶ。1羽のオスは複数のメスとつがいになることが多い。産卵期は5〜8月、卵数は4〜6個、抱卵日数は14日ぐらい、巣立ちまでの日数は13日ぐらいである。
夏には数多いが、冬は暖かい地方へと移動して数は減る。






◆ヒバリ
ヒバリ 全身褐色で背に黒褐色の縦の斑点がいちめんにある。冠羽が目立つ。腹は淡色。スズメよりやや大きく、全長約17cm。イヌタデ、エノコログサなどの雑草の種や、コガネムシ、ハンミョウ、アリなどの昆虫、ヨトウガ、メイガなどの幼虫を食べる。
縄張り宣言のさえずりは一般に空中で行うが、上昇していくときの勢いのよい歌は、チピッチピッチピッピッ、上空を旋回しながら鳴くときはピリチクピリチク、降りてくるときはチュルーチィチュルーチィと鳴きわけている。杭の上や土くれの上に止まってさえずっていることもある。
巣は地上の草むらの中へ、枯れ草を集めて作る。春のシンボルとして誰知らぬ人もいないが、その姿は案外見られていない。
畑、草原、河原などでごく普通に見られるが、丈の低い草がまばらに生えて露出土の多い所を好み、草丈が高かったり草の密度が高い所、河原の草のないれき地にはいない。






◆ホオジロ
ホオジロ 全体に赤みのある褐色をした鳥で、背は黒褐色の縦の斑点があり、頬と眉それにのどが白く、目を通る黒い筋がある。尾は長めでスズメよりやや大きく、全長約16.5cm。冬は主に雑草の種をついばみ、夏は昆虫類やクモ類を多く食べる。
林の中を入る鳥ではなく林縁の鳥で、林の縁にはイネ科などの雑草が多いから、そんな雑草の種をついばんでいる。土手焼きの後へ集中するのも、種子がよく拾えるからだろう。
ちょっと口をすぼめて一筆啓上仕り候とつぶやいてみよう。それがホオジロのさえずりだ。
秋から冬にかけては、枯れ草に潜むようにして、チチッ、ツチッと二声づつ区切る地鳴きで、声はすれど姿は見えぬだった小鳥が、春になるとにわかに目立ち始める。木のこずえなどの高いところで縄張り宣言のさえずりを始めるのだ。
春告げ鳥として知られるウグイスやヒバリにも負けちゃいない。一声平均1.2秒で、1日に4,000回も歌うことがあるというからすごい。






◆イカル
イカル 太くて黄色いくちばしが目立つ。全身灰色で頭は黒く頬かむりをしたように見える。翼と尾は紺色で翼に白斑がある。スズメよりずっと大きくムクドリぐらいで、全長約23cm。
夏は昆虫類を多く食べるが、秋冬はヤマザクラ、スギ、マツ、ヌルデなどの種子をついばみ、固い実でも太いくちばしで上手に割って食べる。
山で夏を過ごして繁殖し、秋になると低地の雑木林や里山でも姿を見かけるようになる。繁殖期にはキーコーキーとかキョコキーなどと明るく澄んだ声で鳴く。一度耳にすると忘れられない印象的な声である。
木の枝の上に枯れ枝や蔓で椀形の巣を作る。つがいで生活するが、縄張りとして防衛するのは巣の周りの狭い範囲だけで、数つがいが隣接してコロニー状に営巣することが多い。
古くから人々に注目され、古書にも記述がある。イカルガとも呼ばれていた。これは漢字で斑鳩であり、大和の地とも古くから関係の深い鳥である。






◆オオルリ
オオルリ 背は青藍色、頭は明るい瑠璃色である。顔、のど、胸は黒色で腹は白い。メスは褐色である。スズメより大きく、全長約16.5cm。昆虫類が主食である。
4月の若葉の時期に東南アジア方面から渡ってくる。主に谷沿いのよく茂った林に棲息し、枝先から谷間の上空に飛び出し、フライングキャッチで飛んでいる昆虫を捕まえる。
オスは渓流を見下ろす高い木のてっぺんで、縄張り宣言をすべく、チィチョピピーピールリとよく透る声でさえずる。歌の最後にジッジッとにごった声でしめくくる。高い木のてっぺんで見られるので、なかなか背中の瑠璃色を目にすることはできない。
オオルリは古い野鳥の解説書には必ず日本3名鳥の1つと書かれている。天はニ物をを与えずというが姿よし、鳴き声よしのニ物を与えられたうえに、全国くまなく分布しているということもあって、野鳥ファンには必ず覚えてもらえる幸せな鳥である。






◆コゲラ
コゲラ 全身こげ茶色で背と翼に白い横じまがいくつもある。腹は淡褐色でこげ茶色の縦じまがある。全長約15cm。小型の昆虫例えばアリ、コガネムシ、ハムシや昆虫の幼虫、卵などのほか、ハゼ、ヤマウルシ、ツタウルシなどの木の実を食べる。
ギィーという声を出しながら、木の幹に縦にとまって、餌を探しながら上へと登っていく。コゲラは最も小さなキツツキでスズメくらいの大きさである。羽の白黒の縞模様は自然の中では目立たない。
木をつつくのは餌を探すときだけでなく、巣を作るときも仲間に縄張りを示すときにも使われドラミングという。コゲラの巣は森の朽木の幹に直径3〜4cmの穴をあけて作る。新しい巣の下には、努力のしるしである木の切りくずが見られる。
スギやヒノキの植林はコゲラには好まれず、昼なお暗いスギの林にはキツツキは住みつけない。キツツキは良い森を示すバロメーターである。






◆ヒヨドリ
ヒヨドリ 背は暗い灰褐色で褐色の腹には灰褐色の斑点がある。頬にはよく目立つ茶褐色の部分があり、尾は長い。全長約27.5cm。サクラ、マサキ、マユミ、ツルウメモドキ、ヌルデなどの木の実や昆虫類を食べるが、ツバキやサザンカなどの花蜜も好む。
高いところで声ばかり大きい人のことをヒヨドリというが、ピィーヨ、ピィーヨと鳴く声はよく響く。
繁殖期には大型の昆虫を好んで食べるが、秋冬の主な餌は柔らかい果肉を持った木や草の実である。実は丸呑みされ、種子は糞とともに排出されるので、ヒヨドリによって遠くに運ばれる。
大きな波形を描いて飛ぶが、飛行術は優れていて、羽ばたきながら空中の一点に停止してクモを捕らえたりする。
メジロと並ぶ大の甘党で、停止飛翔をしながらツバキの密を吸ったりする。熟した柿の実も好物の1つだが、庭の餌台にジュースや砂糖水をおいてやると、よく飲みにくる。






◆ホトトギス
ホトトギス 翼は黒色で腹部は白く太くて短い横しまがある。カッコウとツツドリによく似ているが、やや小さく、全長約28cm。他の鳥が見向きもしないような大型の毛虫を好んで食べる。
時鳥、不如帰、杜鵑、子規、杜宇、沓手鳥、これらはすべてホトトギスと読む。
ホトトギスは他の鳥に自分の卵を委ねる託卵で知られる。主にウグイスの巣に宿主とよく似たチョコレート色の卵を1つ産みつけておく。そしてウグイスが14、5日で孵化するのに対し、ホトトギスは約10日で宿主よりも早く孵化し、孵化した雛は他の卵を巣外に出しその巣を独占してしまう。
こうして仮親のウグイスに育てられたホトトギスは成長すると仮親のもとを離れていく。
タカやハヤブサのような飛び方をする。青葉の5月中旬には、ホトトギスの声が聞こえる。昼夜を問わず、飛びながらでも大きな声で鳴く。繁殖期にオスはキョッキョッ、キョキョキョキョと鳴き、この声を特許許可局などと聞きなしている。






◆ヤブサメ
ヤブサメ 尻尾が長く、灰褐色または茶色の体にすっとひかれた白い眉がとても印象的である。スズメより小さく、全長約11cm。昆虫などを食べる。
春早くから夏鳥として渡来し、4月の始めからさえずる。低山の森林で、下生えのよく茂った所を好み、地面に近い枝々を移動して餌をとる。
つがいで縄張りを持ち、倒木の下や木の根元に落ち葉やコケで椀形の巣を作る。産卵期は5〜7月、卵数は5〜7個である。
特に朝や夕方にはオスはシシシシという次第に強く高くなる独特の声でさえずる。この声が、やぶに雨が降るようだというので藪雨と名づけられた。ヤブサメの声は鳥の中でも特に高音域に属しており、人の声の数倍から十数倍の高さになる。
人によってはまるで超音波を聞くようにヤブサメの声が全く聞こえないことがあり、健康な聴力があるかどうかのバロメーターとなっている。






◆ヤマガラ
ヤマガラ 背と腹は明るい栗色、翼はねずみ色、頭とのどが黒く、頬はクリーム色である。スズメと同じ大きさで、全長約14cm。主にゴミムシ、ハムシ、ヤガなどの昆虫を食べるが、サクラ、マツ、スギ、クルミ、カシ、ナラなどの木の実もよく食べる。
高い木でよく茂った常緑広葉樹林を好み、落葉広葉樹林にも棲息するが数は少ない。主に林の上層で生活し、枝から枝へ移動しながら、葉の茂みにいるガの幼虫などを捕まえる。
秋には木の実を幹の割れ目や朽木に埋め込んで蓄える習性を持っている。厳冬期に餌として利用されるほか、翌年の繁殖期にメスに与える餌として使われるという。
3月頃からツーツーピー、ツツピーとゆったりしたテンポでさえずる。年間を通してつがいで生活し、一定の行動圏からほとんど移動しない。樹洞や巣箱の中に椀形の巣を作る。抱卵日数は12〜14日、巣立ちまでの日数は18〜20日位である。






◆イワツバメ
イワツバメ 背は黒く腹は白い。尾は短くて切れこみも浅い。スズメと同じ大きさで、全長約15cm。飛んでいる昆虫が主食でカ、ハエ、コガネムシ、テントウムシ、ゴミムシ、ハチなどを食べる。
イワツバメは普通に見られるツバメよりやや小さい。夏鳥として4月頃やってきて、10月頃まで日本で過ごす。三重県、福岡県、熊本県、鹿児島県などでは越冬しているものもある。
名前が示すように、もともと高山や海岸などの岩場が集団繁殖の場だったが、近年、山間平地での繁殖も観察されている。学校や駅、橋、ダムなどのコンクリート建造物を好むらしい。切り立った岩場とよく似たイメージがあるからだろうか。
巣は椀形で天井に張りつけたような形をしている。頭から背面が黒、下面が白と分かりやすい色で飛びながら空中でくるりくるりと回転するたびに黒になったり白になったりして、少しづつ高度を上げていくと、まるで青空に黒ゴマをまぶしたようである。






◆ツバメ
ツバメ 背は黒く腹は白い。額とのどは赤褐色で、胸に黒い帯がある。体はスマートで、ふたまたに分かれた尾が長い。翼も長細い。全長約17cm。飛んでいる昆虫が主食で、メイガ、ハナアブ、ユスリカ、アブ、ハムシ、キンバエなどを食べる。
夏鳥の代表のようなこの鳥は、南の国から海を越え長く旅して渡来してくることはよく知られている。巣は民家の軒先やコンクリート建造物に泥とわらと唾液を使って作る。これほど身近に子育てを見られる野鳥はほかにはない。
田畑の害虫を食べるためか、昔から人々に親しまれ、軒先の巣は吉兆として保護されてきた。
巣の近くの電線にとまってチィチュロリ、チュリチュリ、ジュリリと鳴く。土食って虫食って渋いと聞きなされる鳴き声は、その生態を示している。土は餌ではなく、巣材として持ち運ぶ。
ツバメの数は近年減っているようだ。その原因は農薬による昆虫の減少ではないかと考えられている。






◆トビ
トビ 全身茶褐色のワシタカ科で、翼を広げると1.5mをこえる。飛ぶと翼の両端に白斑が見え、尾は三角形になる。黒っぽい目をしている。全長約64cm。
主に屍肉を食べるが、ネズミ、ヘビ、カエル、ミミズ、鳥などの生きている小動物や昆虫も食べる。
翼を広げたまま気流に乗って滑空することを帆翔というが、ゆったりした羽ばたきを取り入れた帆翔で輪をえがいて飛びながら、地上の餌を探す。タカ類の中でもっともよく鳴き、ピーヒョロローという鳴き声は昔から親しまれてきた。
トビがタカを産むということわざがあるが、トビも立派にタカの仲間だからトビにとってはさぞ心外なことであろう。小動物や魚の死骸を食すことが生き物を狩る他のタカ類と比べ品が悪く思われているのだろう。
人間の捨てる残飯あさりもするので、観光登山の盛んになった高い山でも増えて、トビの数を見ればその山の荒れ方がわかるという。